みなさん、臍帯付着異常ってご存知ですか?
臍帯の付着する位置の異常で、発達遅延などのリスクが生じます。
私は妊娠19wの時に、実際に診断を受けるまで知らなかった「臍帯辺縁付着」、つまり「へその緒」の異常があったよーというお話です。
臍帯付着異常の種類、リスク、治療法、分娩法など、臍帯付着異常と診断された際に考えられることをまとめました。
目次
臍帯付着異常を初めての経腹エコーで指摘される
入院前の妊娠中期(17w)の1/13の妊婦検診で、「ちょっとへその緒が端っこについてるねー」と、さらっと指摘されていました。
ただその時は、双子の性別が男の子と判明したこと、子宮頸管が短くなっていて管理入院の可能性があること、といった衝撃の事実が次々にあったので、それほど問題視していませんでした。
担当医もその場では、まあ大丈夫でしょう~と軽い感じでしたし(^^;
そして始まった管理入院生活。
入院してから初めての経腹エコー検査の時に、その問題は明るみに出たのでした。。。
管理入院を宣告された様子はこちら。
臍帯付着異常の確定診断を妊娠19週目に受ける
管理入院中の妊婦検診が通常のと異なるのは、突然呼び出されて始まることぐらいで、赤ちゃんの大きさなど計測する流れは変わりません。
ひと通り終わって、おおむね順調との診断に胸をなでおろしたのも束の間。
ただひとつ気になるのが、と前置きと共に臍帯部をモニターに映して、沖縄顔の男性医師が改まります。

ただ。。。これ(臍帯)わかりますか?
胎盤の端から出て、ふわふわ動いていますよね。

端についていると、栄養が十分に届かず、成長に差が出る可能性があります。
……臍帯辺縁付着の診断でした。
その時の妊婦健診の様子はこちら。
その後の妊婦健診の様子はこちら。
臍帯付着異常とはどのような症状か
通常、胎盤の中央近くに付着しているはずの臍帯(へその緒)が、胎盤の端など「付着する位置」に異常がある場合を言います。
胎児への影響としては、発育不全、心拍などの機能不全、早期胎盤剥離、早産、最悪は新生児死亡があげられます。
胎盤の端ギリギリについているもの
②卵膜付着
胎盤から完全に外にはずれてしまった卵膜に付着するもの
臍帯についてはこちら。
臍帯付着異常の辺縁付着とは
辺縁付着の出現頻度は、単胎では約3%、双胎妊娠では約30%ほど。
辺縁付着の場合は、胎盤についているので、そこまでは問題視されませんが、 子宮内胎児発育遅延が起こる可能性があります。
出生前の妊婦検診でわからないまま、分娩後の娩出された胎盤で初めて診断されることもあるそうです。
流産と早産の予防についてはこちら。
臍帯付着異常の卵膜付着とは
卵膜付着の出現頻度は、単胎では約1~2%、双胎妊娠では約10~20%ほど。
卵膜付着は、子宮内胎児発育遅延の他に、早産、胎児心拍数異常、新生児死亡、胎盤早期剥離などを誘発する可能性があるそうです。
ただし卵膜付着が確実に上記のようなトラブルを起こすわけではなく、全く問題を起こさない場合も多くあるとのこと。
前置血管
卵膜付着が胎児の頭より前、内子宮口近くに存在するものを前置血管といいます。
卵膜付着における、1/2500の確率で稀なのですが、分娩中の診断は困難で、胎児の圧迫や破水時の血管断裂のリスクが高いとされています。
双子のリスクについてはこちら。
臍帯付着異常の治療法はあるの?
40代女性 産婦人科 ない
お腹にいる間は問題にならないケースも多いです。
問題になりやすいのは分娩時で、場合によって帝王切開という形で対処します。
50代男性 産婦人科 ない
臍帯に何らかの異常があっても分娩前には手はだせません。
分娩時に、血流障害につながれば、緊急帝王切開で対応します。
60代男性 産婦人科 ない
胎児にとって致死的な臍帯異常については、早く診断して帝王切開で出産するしかないでしょう。
50代男性 産婦人科 ない
治療は不可能です。経膣分娩とするか、帝王切開とするかの判断材料になることはあります。
50代男性 産婦人科 ある
臍帯下垂であれば超音波検査で診断し、事前に帝王切開で娩出可能です。
50代男性 産婦人科 ある
できるのは臍帯下垂の用手環納くらいです。
その他は子宮内の出来事なので難しいですね。
9割弱の医師が「出産前に治療はできない」と回答する結果となりました。
へその緒に何か異常がある場合は、分娩時に帝王切開などの対応を取るとする医師が多く、出産前に治療ができるとした医師も、早期の帝王切開を挙げるコメントがほとんどでした。
今回の結果からは、へその緒の異常を出産前に対処するのは基本的に難しいと言えそうです。
帝王切開などの出産方法についてはこちら。
臍帯付着異常の原因は不明、治療法はなし
上記の医師のコメントを読むとおり、臍帯付着異常の治療方法はありません。
結局は「経過を気をつけて観察し、出産時もトラブルを想定の上、細心の注意を持って分娩に臨む」だけということになります。
その理由としては、やはり胎児の発達遅延で、「お腹の中にいることで栄養がもらえずに、長く在胎することで逆に危険がある」と判断される場合があるからです。
つまり臍帯の異常のせいで、早く分娩せざるを得ない状況になるかもしれない、という覚悟を持っておくべきとも言えます。
この程度の差は確実なことはわからず、正期産まで問題ない場合もあれば、緊急に対応せざるを得ないケースもあるので、最後まで気を抜けないところが不安ですよね。。。
早産のリスクについてはこちら。
臍帯付着異常の分娩前診断の重要性
卵膜付着の診断は、妊娠初期~中期前半(5か月めくらい)までは診断がしやすいそうですが、後期になると難しくなります。
今のように経腹超音波診断が普及する以前は、臍帯付着異常での胎児死亡率が高かったそうです。
それに対し、診断されていなかった症例での胎児生存率は44%だそうです。
前もって診断を受けるだけで、生存率の差がこれだけ開くとは驚きます。
超音波検査での分娩前診断の重要性と、陣痛や破水が起きる前の帝王切開の必要性が強調されている理由ですね。
現在、私のように臍帯異常を指摘されて不安に思っていらっしゃる方も、まずは「診断を受けたことでリスクが減った」と考えるようにしたら、少しは気持ちのよりどころになるのではないでしょうか。
各種エコー検査についてはこちら。
臍帯付着異常での双子の発達遅延について
最初に「順調です」といわれた通り、現時点では双子の成長に問題はないようです。
ただし、以下のようなことを注意点として言われました。
- 双子の場合、成長に差が出過ぎた時は、週数が早い段階でお腹から出してあげて、外で育てたほうがいいと判断される時もある
- 可能性があるという話で、今後経過を見ていくので、今すぐどうこうと言う訳ではない
- 現状では許容範囲の差しかないので、まずは安心してほしい
臍帯付着異常は、双子になると確率は10倍になると言われています。
その原因は解明されていませんが、解決法もないので、ただ見守るしかありません。
管理入院中ということで、頻繁に双子の様子をチェックしてもらえるのが唯一の救いでしょうか。。。

最後にエコー写真を受け取って、その日は終了。
いつもはうれしいエコー写真も複雑な思いで見つめるのでした。
その後の双子の成長についてはこちら。
まとめ
- 臍帯付着異常であっても、分娩前に診断されていて、特に辺縁付着であれば、そこまで怖いものではない。
- 妊娠中よりも分娩時に危険があり、帝王切開になる可能性が高い。
- 双子の場合は成長に差が出てしまうこともあり、経過の観察が必要。
というおはなしでした。
うーむ、さらに不安材料が増えてしまった。。。
しかも子宮頸管無力症に続き、また原因も対処法もないやつ。
ここまでくると、神さまに試されている気がしてきました( ;∀;)
何事もなく育ってくれますように!