不妊治療を始める中で、一番最初に取り組みやすい治療と言えばタイミング法ですよね。
そこでタイミング法の妊娠率や、タイミング法で成功率が高くなる条件、タイミング法の費用や治療スケジュールをまとめました。
私の場合はタイミング法を行わずに次のステップに進んだのですが、その理由と結果についても共有したいと思います。
これから本格的に不妊治療を始めるという方の参考になればと思います。
目次
正しいタイミング法とは
不妊治療は通常、検査結果に明かな異常がない限り、ステップアップ式に治療を行っていくのが主流です。
病院によっては「全ての治療はタイミング法を行ってから」と流れが決まっているところもあると思います。
(ちなみに私が選んだ病院は、初めから「タイミング指導のみの診察は受け付けていない」と明記されている病院でした)
タイミング法の費用
タイミング法とは、不妊治療の一番はじめの段階になります。
検査結果をもとに医師が排卵日を推測、医師から妊娠しやすい日(タイミング)の指導を受け、その前後に性行為をすることを指します。
タイミング法の費用は、1回数千円程度です。
保険が適用されるので、他の治療法に比べると安価で済みます。
タイミング法の成功率を上げる4つの条件
タイミング法で妊娠するための条件は以下の4つが挙げられます。
- 排卵がある(投薬でも可)
- 子宮や腟がある
- 卵管が正常である(どちらか片方でも)
- 元気な(正常な)精子が十分いる
身体的・金銭的な負担の少なさや、自然妊娠にこだわりがある場合は、上記の条件があえば、タイミング法からスタートすることができます。
正常な精子とは、精液1mL中に1500万個以上で、精子の運動率は前進運動精子50%以上、または高速直進運動精子25%以上のことを指す。
WHOが定める正常精液所見の基準(2010年改訂)
タイミング法が合わないケース
- 妊娠のタイムリミットが近い(高齢)
- すでに長期間の不妊期間(3年以上)がある
年齢的に高齢になっている場合、タイミング療法にかける時間がもったいないという考え方もあります。
また、長期間、避妊をしないで自然妊娠できずにいる場合は、子宮頸管因子・卵管因子・受精障害・着床障害や、男性因子など何らかの原因が考えられるからです。
タイミング法の成功率と、おおよその期間
年齢的に問題のない夫婦がタイミングをとった場合、1周期での妊娠率は25%程度。
4周期タイミングをとれば、確率的に1回は妊娠することができるといわれます。
タイミング療法で妊娠する人は、6~7カ月タイミング指導を受けることで、およそ90%が妊娠すると言われています。
どんなに長くとも、一年続けて成果のなかった場合は、次のステップに進むと良いかもしれません。
タイミング法のスケジュールを詳しく見る
タイミング法の流れ① 大体の排卵時期を予測
過去の基礎体温から、おおよその排卵時期を予測します。
黄体の寿命は約14日。
低温期最終日から基礎体温上昇期の数日を排卵日と仮定します。
超音波検査で排卵日を予測
排卵時期が近づいてきたら、経腟超音波検査で卵胞の直径を計って成長度合いをチェック。
約20mmを超えたところで排卵が起こると言われています。
タイミング法の流れ② 第1チャレンジは生理前の変化
排卵が近づくと、生理前特有の透明でよく伸びるおりもの(頸管粘液の分泌)があります。
このおりものが自覚できた日は、精子くんにとって良い環境なので、夫婦生活を持っておくと良いのだそうです。
タイミング法の流れ③ 第2チャレンジは医師のアドバイスで
排卵直前の卵胞径20mmで夫婦生活を持つよう、医師からの指示があります。
卵子ちゃんが受精できるのは、排卵から12〜24時間後といわれ、短いチャンスしかありません。
そこで精子くんの「女性の体内であれば数日は元気な特性」を生かし、精子くんを先に送り込み、卵子ちゃんを子宮内で待たせる。
待ち伏せをして、少しでも精子くんと卵子ちゃんの出会いの確率を上げるわけです。
タイミング法の流れ④ 排卵確認とフーナーテスト
夫婦生活をもてた翌日に病院へ行き、超音波検査による排卵確認。
合わせて、元気な精子くんが生き残っているのかのフーナーテスト(性交後検査)のために、おりものを採取。
タイミングがあっていたかどうかの確認のため、これらが必要になります。
タイミング法の流れ⑤ 妊娠判定とhCG
着床は排卵の約1週間後。
より早く正確に知るには血液検査。
前回の排卵から約16日め以降に、胎盤になる組織から分泌されるhCGで妊娠判定が可能になります。
妊娠の成立
妊娠5wに子宮内に胎嚢が確認されれば臨床妊娠。
妊娠6〜7wに胎芽が見え、さらに心拍が確認されると、初めて妊娠成立となります。
私がタイミング法を選ばなかった理由
私はタイミング法や人工授精などの一般不妊治療は受けずに、いきなり次のステップに進みました。
その理由は以下になります。
選んだ病院がIVF専門だった
選んだ時はそこまで意識していなかったのですが、 私たち夫婦が通うことに決めた病院は、タイミング指導「のみ」の診察は受け付けていない所でした。
もちろん半年ほど試してから、次のステップへ進むなら問題ありません。
ただ最初のステップ「だけ」のつもりなら、ほかの病院探してね、と明言しているところだったんですね。
この「医師からのタイミング指示のみでの自然妊娠」を最初から飛ばして、次のステップからのスタートになることに、そう違和感を感じさせない病院だったというわけです。
不妊検査の結果で卵管癒着の疑いがあった
一覧の不妊検査で必ず行う「卵管疎通検査」。
卵管造影検査と子宮鏡検査を行って、片方の卵管が若干通りが悪いと指摘されました。
しかし確定とまでいかなかったので、もっと詳しく総合病院で子宮のMRI検査をしましたが、セカンドオピニオンでも「疑いあり」のグレー判定。
確実な原因ではなかったので、そこで卵管拡張の治療や手術をしても、他の部分で不妊原因が隠れていた場合に治療が遠回りになると判断しました。
しかし卵管因子を無視して一般不妊治療を行うにはリスキーであるため、最初から次のステップへショートカットすることにしたのです。
卵管疎通検査の詳しい様子はこちら。
自分たち夫婦のスペックを考慮
- 初診の時点で、2年近く不妊
- 2人とも若くない
- 昔から生理不順
- 短気
最後、なんか違うの混じりましたが(笑)
一番は「避妊を行っていない状態で、長い間妊娠していない」という変えられない事実ですね。
タイミング法のみで結果が出るとは思えませんでしたし、私が短気な性格なので、早く結果を出したいという気持ちがあったからです。
不妊治療を終えての感想
結果。
実際の治療が始まってから、約半年後には妊娠出来て、無事に不妊治療を終えることができました。
今振り返っても、あの時の「タイミング法をしない」判断は正しかったと思います。
例えば半年、1年と決めてタイミング法を頑張るのも良いと思いますが、私の心情的に「排卵日だから しなくちゃ! 」っと言うのが、逆に精神的に疲弊しそうな。。。(~_~;)
これは各個人の状況や性格によると思うので、どれが正解とは言えません。
ただ年齢的に、妊娠期間の10ヶ月を足した時に、出産予定日が35〜36歳以上になる場合は、次のステップに進む区切りを視野に入れておくと良いかもしれませんね。
まとめ
そんなわけで、最初から人工的な介入のある不妊治療を始める事になったのですが、特に抵抗はありませんでした。
妊娠に夢や希望を描いて、あこがれていた期間があまりなかったせいかもしれません(笑)
良かったのは、主人も同じ考えだったこと。
これで夫婦間の治療方針に差があると、また大変なんだと思います(^^;
その時はお互いを尊重しつつ、最初のうちに夫婦でよく話し合って、「次にステップアップするリミット」を意識しながらチャレンジしていってみてくださいね。