退院に当たっての注意事項で、「胎動を感じなくなったら、すぐに連絡して診察を受けてくださいね」と言われまして。
そこで今回は、胎動について その種類・感じ方・時間帯から、危険な胎動の見分け方までまとめました。
実際の胎動ってどんな感じ? の疑問に答えます!
目次
胎動とはどんな感じ?
ママが胎動として感じるのは、赤ちゃんが子宮の壁に当たった時の動きになります。
そのため、まだ赤ちゃんが小さかったり、瞬きなどの小さな動作は子宮壁に当たるほどではないので、赤ちゃんが活動していても胎動として感じられない場合もあります。
胎動を感じる時期と感じ方
胎動を感じ始める時期は人それぞれで、早いと妊娠16w、遅いと妊娠24w頃。
妊娠6ヶ月を過ぎても全く感じない場合は、一度主治医に相談してみましょう。
感じ方も、「泡がポコポコしている感じ」「グネグネと動き回る感じ」など、時期や赤ちゃんの動きによって様々です。
今はどんな動きをしているのかな? と想像を膨らますのも楽しいですよね^^
胎動の種類
胎動にはいくつか種類があり、赤ちゃんはママの気がつかないうちから活発に動き回っています。
fetal movement(FM) 妊娠8w〜
胎児の四股のゆったり大きな動き。
胎児は良くグルンと回転したり、手足を伸ばしたり動いています。
ぐにゅ〜っとした、グルンッとした、と感じる胎動はこれに当たります。
fetal breathing movements(FBM) 妊娠8w〜
胎児の横隔膜の移動による呼吸様の運動。
俗に言うしゃっくりです。
大人は30分続くと良くない、と言われたりしますが、胎児には関係ありません。
ピクッピクッとした規則的な胎動。
fetal tonus(FT) 妊娠10w〜
胎児の四肢の屈曲や伸展運動などの比較的早い動き。
良くキックされた、パンチされたなど聞きますよね。
内臓にコレをやられると激痛らしいです(^^;;
排尿運動 妊娠12w〜
膀胱内容の排出。いわゆるオシッコです。
胎児は羊水を飲み、排尿し、それがまた羊水になります。
ブルルッとした振動のような胎動があるそうです。
眼球、顔面運動 妊娠15w〜
眼球のすばやい運動や開口などの動き。
聴覚や皮膚が発達してくると、胎児に母体の感覚が伝わり、びっくりして動くことがあるそうです。
これ以降は全身を使って、表情もどんどん豊かになって、ママが感じられるくらいのびのびと子宮の中で成長していきます。
胎動の感じる時間帯
基本的に夜の方が感じやすいと言われています。
昼間は母体の活動時間でエネルギーの消費先がママ中心になりますが、夜間の休息時には胎児に血流が多く流れるようになり、より活発に赤ちゃんが動き出すからだそうです。
しかし赤ちゃんによって、昼間たくさん動いて夜は静かになるタイプもいれば、逆に昼間は静かなのに、夜になると活発になるタイプもいます。
夜間活発タイプはママの睡眠不足の原因になる場合もあるくらいで、なかなか大変みたいです^^;
生活パターンは胎児によって違うらしいので、自分の赤ちゃんはどうだろう? と意識してみるといいかもしれませんね(*^-^*)
危険な胎動の見分け方
胎動が感じなくなる場合はどのようなことが考えられるのでしょうか。
胎動がなくなるとき① 胎児の睡眠サイクル
通常、胎児は約40分おきに睡眠と覚醒のサイクルを繰り返していると言われています。
初期の頃は、20分単位だったものが、中期になるにつれて段々と長くなっていきます。
もちろん眠っているときは動きませんから、40〜60分程度なら全く胎動を感じなくても心配する必要はないということですね(*^^*)
また胎児もエネルギーを消費すると、体力を温存しようと、動きが静かになることもあります。
動いたり動かなかったりを繰り返しているのであれば、まず問題はないでしょう。
胎動がなくなるとき② 危険な兆候
臨月に入って赤ちゃんが大きくなってくると動きは少し減るものの、出産直前まで赤ちゃんは動き続けているものです。
胎児に何らかの異常が起こると、一番最初に見られる徴候は、胎動の減少になります。
- 胎児仮死(赤ちゃんが低酸素状態で苦しんでいる)
- へその緒が赤ちゃんの首に巻き付いてしまっている
- 出血やおなかの張りを伴う場合は、常位胎盤早期剥離(通常は出産直後にはがれる胎盤が、赤ちゃんが子宮内にいる間にはがれて、子宮内で大出血を起こす)
もし急にまったく動かなくなる場合には、このような危険な兆候の可能性もありますので、日頃から胎動の様子に意識を向けておく必要があります。
出産直前であっても胎動が減ったと感じたときは、病院に連絡をして赤ちゃんの様子を見てもらいましょう。
妊婦健診の際のモニターやエコーで異常を発見した時には既に手遅れかもしれない状況でも、胎動が少ないと感じた時点で、病院にすぐ連絡をして診察していれば助かる見込みがあるそうです。
胎動による胎児の危険予測はイギリスで行われた研究で明らかになっており、妊婦さんからの「赤ちゃんの動きが悪い」という訴えは、病院では非常に重要視されています。
胎児が動かないことに気づいていたのに、「お産が近くなると胎動が少なくなるらしい」「もうすぐ予定日だし」と病院に連絡せず、手遅れになったケースをもあるそうです。
出産間近になると頭が骨盤に固定され、ますます胎動は感じにくくなりますが、それでも胎児が元気であれば、毎日胎動はあるはずだと考えておきましょう。
妊娠後期の赤ちゃんの死亡の多くは原因が不明であることが多いです。
しかし、早く受診ができれば緊急帝王切開を行うことで助かるケースもあるので、異常を感じたらすぐに受診をしましょう!
胎動の動きが少ないと感じたら
普段から自分の赤ちゃんがどのタイプで、どんな睡眠サイクルなのかを把握しておくことが肝心です。
もしも、いつもは動き回っている時間帯なのにほとんど動きがなかったり、動き方がいつもと違ったりしているようなら注意が出来るようになります。
いつもの時間帯に、全く動かない時間が1時間以上になって不安を感じたら、まずは横になりリラックス。
何か作業していて気がつかなかっただけかもしれません。
お腹に全神経を集中して、胎動を観察してみましょう。
胎動の変化を感じる① 赤ちゃんを起こしてみる
もし眠っているだけなら、活動休止中に食物エネルギーを消費すると、胎児が起き出してくる場合もあります。
軽食をとったり、氷水を飲んでから横になり、1〜2時間ほど様子を見ます。
それに加えて、お腹を軽くトントンしながら話かけるなどしてみましょう。
これを数回試して、それでもまったく動きがないようなら、かかりつけの病院に連絡を入れて状況を説明して下さい!
胎動の変化を感じる② 10カウントでパターンを掴もう
胎動が最も活発になるのは妊娠24w〜28wと言われ、妊娠28w以降は段々と落ち着いてきて、胎動も規則正しくなる方が多いそうです。
私の病院では妊娠26w〜1日1回テンカウントの実地を推奨していて、胎動の様子をノートに記録して、胎児の健康状態を把握し、もし異常があれば連絡するようにと指導されています。
10カウントの方法とは
テンカウントとは、胎動を10回感じるのにどのくらいの時間を要するのかを把握するものです。
日にちと妊娠週数を記したグラフに、胎動を10回感じるのにかかった時間を毎日記録していきます。
- 左を下に横向きになって、最初の胎動を感じてからスタート
20~30分間くらいの間隔で眠ったり起きたりを繰り返しているので、赤ちゃんが眠っている時はほとんど動きません。
動き始めたぞ、と感じた時を1回目として数え始めましょう。
- 1日1回、一番時間の取れる時に行うこと
就寝前や起床時など、同じ条件でのカウントを心がけます。
胎動にも波があるので、できれば毎日同じ時間帯に静かな環境の中で、ママがリラックスしている状態で行うことが大切です。
毎日つけていると大体同じか、週数につれて少なくなっていきます。
早いときは15分くらいで数え終わることもありますが、大体の目安は30分くらいです。
30分を目安に、1時間以上続けても終わらない場合や、通常と違うと感じた場合は病院に電話をして指示をあおぎましょう!
病院から渡されているテンカウント用のグラフ。
マス目のを塗りつぶしていき、通常と5マス以上増えた場合(時間がかかった場合)は病院に連絡するらしいです。
私が感じた胎動
入院してから初めての胎動を感じ始めたのが、19w後半だったでしょうか。
経産婦や痩せ型の方は4ヶ月くらいから、通常は6ヶ月頃から分かるようになってくるそうなので、私は平均的だったみたいです。
最初は寝ている時に感じることが多かったですが、妊娠21wにもなると、昼間でも元気にウネウネと動き回っております。
でも外から見てもハッキリと分かるようになるのは、8ヶ月頃になるそうなので、いまだに主人が遭遇していないのは致し方なかったみたいですね(^◇^;)
7ヶ月過ぎると、市販の聴診器でも、タイミングが合えば胎児のもぞもぞ動く音や、運良く場所がビンゴすれば心音も聞こえる事もあるそうですよ。
ママがリラックス出来る静かな所で試してみると良いかもしれません。
![](https://twinboys.work/wp-content/uploads/2019/04/hian-oliveira-597956-unsplash-150x150.jpg)
よく聞こえるのでお勧めです。
パートナーや家族の声に慣れさせよう
普段からパートナーや家族が話しかけたりコミュニケーションを取っていないと、胎児が知らない声にびっくりして動きが止まっちゃう事もあるようです。
常日頃からパパが声かけを行うようにしていてば、いざ胎動を感じられるようになった時に、反応がないなんてこともなくなるでしょう。
これからがより胎動を感じる時期ということなので、私たちもキックゲームや語りかけなどして、より赤ちゃんとの時間をたくさん取るようにしていきたいなーと思います*(^o^)/*
赤ちゃんがけって来たら、その場所を「キック」と言いながらポンと叩きます。
もしけり返してきたら、また「キック」と言いながらポン。
上手くできた時は声をかけて褒めてあげましょう。
最初は上手くいかなくても1日に2~3回、3〜4週間継続してみると良いらしいです。
ママがリラックスして楽しんでキックゲームをすると、赤ちゃんも応えてくれやすくなるそうなので、のんびりチャレンジしてみてください!
まとめ
- 胎動は赤ちゃんが子宮に当たる動きで、早いと妊娠4ヶ月、遅くても妊娠6ヶ月頃から感じ始める
- 最も活発になるのは妊娠6~8ケ月頃で、胎動の動きが赤ちゃんの危険な状態か見極めるカギとなる
- 10カウントをつけるなど日頃から胎動を身近に感じて、少しでも異常を感じたら病院に連絡をしよう!
というおはなしでした。
分娩には予想外の危険が伴います。しかし初期の早産の危険な時期を乗りこえれば、緊急帝王切開が実施できる日本の病院で産む限りは、まず死産は起こらないと言われています。
死産の過半数は、病院に着いた時点で赤ちゃんはお腹の中で瀕死状態、もしくは既に亡くなっており、そして、そのほとんどが原因不明なんだそうです。
逆にいえばママが胎動を感じ続けている限り、赤ちゃんは元気ということ。
胎動は赤ちゃんが無事に産まれてくるまでの大事なコミュニケーション方法だったんですね。
退院後は「いつもと何か違う。おかしいぞ」という感覚が何よりも頼りになるようなので、常に赤ちゃんの動きを感じながら過ごしたいと思います^^