隣のベットに、2日くらい前から新しい方の入室がありまして。

どうやら妊娠糖尿病の検査入院だった模様です。

私も妊娠24wくらいには血糖値の検査をやりますよ〜って予告されています。


妊娠中に血糖値が高くなると、妊娠糖尿病の再検査を行います。

検査入院の場合、検査だけで24時間もかかると聞いて驚きました。


妊娠糖尿病とはどんな病気で、入院になるまでの診断にはどのような検査があるのでしょうか。
また、妊娠糖尿病を防ぐには何に気を付ければいいのでしょうか?


今回は妊娠糖尿病についてのまとめと、管理入院23日目の様子についてです。

妊娠糖尿病の原因の糖質いっぱいのケーキの写真です。

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妊娠糖尿病とは

妊娠糖尿病とは妊娠中にはじめて発症した、糖尿病まではいかない糖代謝異常」のこと。
妊娠中は胎盤から出るホルモンの影響で血糖値が上がりやすいそうです。


妊娠糖尿病の糖代謝とは?

まずは糖代謝の仕組みをみてみましょう。


  1. 糖分が小腸でブドウ糖に変換される
  2. エネルギー源として全身に送られる
  3. 過剰なブドウ糖は、肝臓でグリコーゲンに変換される
  4. 筋肉や肝臓に蓄えられたグリコーゲンは、血中のブドウ糖が減少すると再度ブドウ糖に変換される



このように、糖代謝とは糖分を「ブドウ糖」や「グリコーゲン」に変換してエネルギーとして利用する働きのことをさします。


妊娠糖尿病の糖代謝異常とは

血糖値(血中のブドウ糖の濃度)を下げて、一定に保つ「インスリン」がうまく働かないことを「糖代謝異常」といいます。


正常なインスリンの働き

  1. 膵臓から分泌されたインスリンが、過剰なブドウ糖を貯蔵に回す
  2. ブドウ糖の濃度があがると、インスリン分泌し、血糖値を下げて一定に保つ

 

 

高血糖の状態が長くなると

  1. 膵臓が疲労して十分なインスリンを分泌できなくなる
  2. インスリンが分泌されている状態が不通になってしまい、必要な時に分泌されない

 

このようにインスリンの分泌が正常に行われなくなる状態のことを「糖代謝異常」と呼びます。

 

妊娠糖尿病の診断基準とは

  • 妊娠して初めて血糖値が基準より高いことが発覚(糖代謝異常)
  • その数値が明らかな糖尿病と診断されるほど高くはない
  • 明らかな高い数値の糖尿病は、妊娠糖尿病には含まれない
  • 妊娠前から糖尿病だった人は「糖尿病合併妊娠」となり区別される

 

糖尿病の明らかな高い数値とは

  • 食事をした状態での随時血糖値が200mg/dl以上
  • 食後2時間の血糖値が200mg/dl以上

 

 

疑われる糖尿病の種類

  • 妊娠前に見逃されていた糖尿病
  • 妊娠中の糖代謝の変化の影響を受けた糖代謝異常
  • 妊娠中に発症した1型糖尿病


糖尿病の診断基準

  1. 空腹時の血糖値が126mg/dl以上
  2. HbA1cが6.2%以上



上記にどちらかを満たした場合、糖尿病と診断されます。


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なぜ妊娠中に糖尿病になるのか

妊娠糖尿病はホルモンのせい

  • 胎盤から出る「インスリン拮抗ホルモン」などのホルモンがインスリンの働きを抑制する
  • 胎盤がインスリンを壊す酵素を作っている



妊娠中になるとインスリンが過剰に出やすい状態のため、その変化に対応できずにインスリンを必要なぶんだけ分泌できないと、糖代謝のバランスが崩れやすくなります。


妊娠糖尿病は妊婦の8人に1人が発症するともいわれ、妊娠中いつ血糖値が高くなるかわかりません。

一体どんなタイプが妊娠糖尿病になりやすいのでしょうか(;´д`)


妊娠糖尿病になりやすいタイプ

インスリンの抵抗性が高いタイプ

  • 家族に糖尿病患者がいる
  • BMI25以上の肥満
  • 35歳以上の高齢



前回までのお産で考えられるタイプ

  • 4000gを超える巨大児を出産した
  • 流早産、死産
  • 妊娠で糖代謝異常を起こした



このような場合は、特に注意が必要です。


また、糖尿病を予防するには食事が大事ですが、つわりで偏った食事しかできなかったりすると、発病してしまうこともあります。

そういった環境的要因と、遺伝的要因の両方が考えられるようです。


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妊娠糖尿病になると何が問題なのか

妊娠糖尿病の赤ちゃんへの影響

インスリンは赤ちゃんの成長を促進するので、ママの血液の糖分が多いと、どんどん大きくなり巨大児なってしまいます。

また生まれた赤ちゃんの体内ではインスリンの過剰産生が続くため、血液が濃くなり黄疸が出たり、新生児期に呼吸障害低血糖などになりやすく、将来は肥満糖尿病になる可能性が。


妊娠糖尿病のママへの影響

  • 羊水過多
  • 流早産
  • 妊娠高血圧症候群


妊娠高血圧症候群とは、妊娠中のママの最高血圧が140mmHg、最低血圧が90mmHg以上になること。


さらに重症になると、


  • 血圧上昇
  • 蛋白尿
  • けいれん発作
  • 脳出血
  • 肝臓や腎臓の機能障害
  • HELLP症候群(肝機能障害に溶血と血小板減少を伴う)
  • 胎児発育不全
  • 常位胎盤早期剥離
  • 胎児機能不全
  • 胎児死亡



など母子ともにリスクが高くなります。

妊娠糖尿病はとても怖い病気だということがわかりました。
では妊娠糖尿病と診断されるまでは、どのような検査があるのでしょうか。


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妊娠糖尿病の検査方法

妊娠糖尿病の検査① 50gグルコースチャレンジテスト

妊娠中期(妊娠24w~)のこの検査で、140mg/dl以上をスクリーニング陽性と判断します。


妊娠糖尿病の検査では、まず空腹時に採血と尿検査をします。
次に甘いサイダーのようなブドウ糖を飲んで、また採血と尿検査。

その後、30分後、1時間後、2時間に採尿と採血が行われ、 最後の検査が終わって、30分〜1時間ぐらいで全ての結果が出るようです。(混み具合による) 


この検査で陽性の場合、次の段階へすすみます。

 

妊娠糖尿病の診断② 75gブドウ糖負荷試験

妊娠糖尿病の診断のために、75gのブドウ糖で負荷試験を行います。

検査方法は50gの時と変わりません。

 

  1.  空腹時血糖           92mg/dl以上
  2. 1時間後の血糖 180mg/dl以上
  3. 2時間後の血糖 153mg/dl以上

 

A~Cの項目のどれか一つ以上満たすものを妊娠糖尿病と診断されます。

 

入院糖尿病の診断③ 検査入院

上記のテストで数値に問題があると再検査になり、より詳しく調べるために検査入院をします。


まずは1日複数回の採血と、24時間のお小水をすべて溜めての検査。
一回でも抜けると、そこからやり直しだそうです。

起床時、三食の食前・食後、就寝前の採血で、空腹時と食事をしてからの血糖値の上がり具合を調べます。
1800カロリーの制限食ですが、和風洋風などは選べるようです。


問題がなければ翌日に帰れますが、140mg/dl前後で規定値を超えてしまうと、次は分割食(1日6回)での再挑戦になる模様。

そこでも引っかかると、継続的に経過を見たほうがよいと判断され、管理入院や教育入院(妊娠糖尿病の指導、 食事コントロールのための入院)が必要になるようです。


妊娠糖尿病の治療の目標は

  1. 血糖値
    血糖値は採血した瞬間の血糖値を反映する

  2. HbA1c(ヘモグロビン・エイワンシー)
    HbA1 c値は過去約1~2ヶ月間という長期間の血糖コントロールの結果。HbA1c値は、血糖値が低ければ減少し、高ければ増加する

  3. GA(グリコアルブミン)
    GA値は約2週間前後という短期間の血糖コントロールの結果。GA値は、血糖値が低ければ減少し、高ければ増加する。



正常値(治療基準)

  • 空腹時の血糖値が100mg/dl未満
  • 食後1時間の血糖値が140mg/dl未満
  • 食後2時間の血糖値が120mg/dl未満
  • HbA1cが5.8%未満
  • GAが15.7%未満



これが満たされるように経過観察と食事治療が入ります。病院によって、入院ではなく通院で済む所もあるようなのですが、この病院は大学病院だからか厳しそうな感じ。。。(^_^;)


普段は健康でも、妊娠のホルモンのせいで血糖値まで上がりやすくなってしまうなんて。。。
同じ妊婦として他人事ではないですね(’A`|||)

 

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妊娠糖尿病の予防

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妊娠糖尿病の食事① 植物性タンパク質をとる

動物性タンパク質を多く摂取している女性では妊娠糖尿病の発症が増え、植物性タンパク質を多く摂取している女性では減ることが米国の研究で発表されました。

牛、羊、豚などの「赤身肉」を植物性タンパク質に置き換えた場合、妊娠糖尿病のリスクを魚類・ナッツ類は33%低下、豆類51%低下できるそうです。


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妊娠糖尿病の食事② 豆類やナッツ類、魚類、野菜を多く食べよう!

上記の食材は不飽和脂肪酸、食物繊維、マグネシウムなどが多く含まれ、GIが低い食品にあたります。

GIとは、食後の血糖値の上がりやすさを示すもので、グリセミック・インデックスの略です。


青魚

イワシやサバ、アジなどの青魚にはオメガ3系の不飽和脂肪酸が豊富に含まれています。

生の方が成分を効率的に摂取できるのでお刺身や、皮内蔵などに多く含まれているので、缶詰や圧力鍋で骨まで柔らかくするなどして食べると良いようです。

青魚の成分で、特に血糖値のコントロールにいいのはEPAです。


EPAの効果

  • 血液をサラサラにする
  • 中性脂肪を下げる
  • GLP―1の分泌を促進する
    → インスリンの分泌を促進・食欲を抑える効果

 

玉ねぎ

  • イソアリインはインスリンの分泌を調整することで血糖値を下げる
  • グルタチオン酸やケルセチンなどが血液の中のインスリンの作用を高めることで、糖の代謝を活発にして血糖値を下げる

 

玉ねぎ氷をつくって、毎日食べると血糖値を下げる効果が期待できます。
糖質量が高めなので、大量に食べるのは控えるようにしましょう。


簡単玉ねぎ氷

  1. 玉ねぎを電子レンジで加熱
  2. 加熱した時に出た汁ごとミキサーで撹拌
  3. 適量の水を加えて製氷皿に入れて冷凍
  4. 好きな料理に2〜3個入れて毎日摂取

 

納豆

  • ナットウキナーゼは血栓を溶かす
  • 納豆の食物繊維やビタミンB2は糖質と一緒に摂取すると血糖値の上昇を抑える


大豆タンパク質やイソフラボンも摂れるので、妊娠中にはぴったりの食材です。


きのこ類

  • きのこ類は食物繊維が豊富に含まれており、血糖値の急上昇を防ぐ
  • ブナシメジやブナピーにはインスリンの分泌を促進して血糖値を下げる効果も

 

キノコ類のほかにも、わかめや昆布、めかぶやもずくなどの水溶性食物繊維は糖質の吸収を緩やかにする作用が期待できます。

私も糖質大好きなタイプなので、気をつけたいと思います!


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管理入院生活24日めの様子

無事に退院も決まり、消化試合の1日め。
現金なもので、心配事が減ったせいか7:30までぐっすり寝れました。

ちゃんと寝れたのは大部屋に移ってから初かもしれません(^^;


ようやく退院が決まってひと段落したので、友達にもお知らせ。


みんな「双子だと大変なのね…! 」と戦々恐々としていたので、私の場合は体質のせいで双子でも健康な妊婦もいるよーと、誤解も解きつつ(笑)近況報告をしました。


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退院前に最後の診察を受けることに

10:00過ぎにオバQ先生が様子を見にきました。

その際、毎朝の健診がなくなって頸管長の経過もわからないままで不安だと伝えると、退院前診察を日曜日にして頂けることになりました。

ちょっと心配だったので良かったです!


午後にドクターチームの回診。
2/14の退院診察は沖縄顔先生が診てくれるそうです。


イケメン風先生が、「退院後も何か少しでも気になることがあったら、いつでも直ぐに連絡してくださいね!」と言ってくれて、ホッコリ^^

あたりの柔らかい愛想のある先生で営業職も出来そうです(笑)

どの科であっても、悪い人じゃなさそうだけど接客業には向かなそうってお医者さんが多い印象があるから、なかなか稀有な存在な気がする。


点滴がないので、何をするにも楽で、何の事件もなく、平和に過ぎる1日。
逆に良いんだろうかと不安です(^^;;

 

本日の体調

起床時心音と、午前の体温(37℃) 、血圧、心音、NST、すべて異常なし。

昨夜のNSTは忘れられただけなのか?
今日は普通にありました。

夜の体温(37.2℃)、心音、血圧、NST、全て順調!


これで頭痛が無ければなあ(´・_・`)

いまだにマイナートラブルに悩まされるとは。。。
出産まで続く人もいるそうなので、覚悟しておこうと思います。



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まとめ

  • 妊娠糖尿病は重症化すると怖い病気で、スクリーニング検査は妊娠24w以降にある
  • 2回引っかかると検査入院になり、そこでも引っかかると入院もしくは通院で食事治療になる
  • 妊娠糖尿病を防ぐには、肉食生活や糖質を控えめにして、食物繊維植物性たんぱく質を積極的に摂ると良い

 

というおはなしでした。


隣のベットの方の妊娠糖尿病の入院検査はとっても大変そうでした。
その後の食事治療も想像しただけで苦労しそうです。

特に妊娠糖尿病になりやすいタイプの場合は、未然に防げるように気を付けたいですね。



明日は両親学級。
25日ぶりの監獄(入院棟階)の外です。

人酔いしませんように(;´∀`)

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