切迫流産で入院して5日目。
シロッカー手術・マクドナルド手術を行う前に、様々な術前準備があります。
子宮頸管縫縮術で管理入院した場合の術前の流れと、シロッカー手術・マクドナルド手術を受ける際の注意点についてまとめました。
そして細菌性膣症は、シロッカー手術・マクドナルド手術には大変危険なことが判明!
妊娠中の膣炎や感染症状についても調べました。
目次
シロッカー手術・マクドナルド手術を受けるまで
シロッカー手術・マクドナルド手術を受ける前に、どのようなことを管理入院中に行うのかをまとめました。
子宮頸管縫縮術を行うまでの流れ
- 手術の約1~ 2週 間前より入院
- トイレ歩行時以外は、ベット上で安静
管理入院の様子はこちらから。
- 一般検血(CRP、WBC)
- 血液生化学凝固
- 肺活量、抗生剤の過敏性試験
- 心電図、胸部X線写真
- 検尿 など
妊娠中のレントゲンの影響についてはこちら。
入院中は毎日診察があります
- 内診による子宮頸管の評価
- 出血の有無
- 子宮収縮の様子
- 胎児の心音確認
胎児の心音についてはこちら。
- 超音波断層法により胎児奇形の有無
- 胎盤の位置
- 胎盤早期剥離の有無
- 内子宮口の状態を精査
- 膣培養・おりもの検査(エラスターゼ、PTD)
- 感染の有無 (腟炎のある者には治療をしておく)
子宮頸管や内子宮口についてはこちら。
手術の前には医師からの詳しい説明があります
- 手術の必要性
- 成功率
- 合併症
- 予後について など
患者本人と家族が、医師から十分な説明を受け、同意書に署名をする。
希望すれば、医師からの説明は何回でも受けられる。
シロッカー手術・マクドナルド手術については、こちらの記事で詳しくまとめてあります。
上記のような流れを一通りすることになります。
今回はその中でも、感染の有無について詳しく見ていきたいと思います。
妊娠中の細菌性膣症について
妊娠中の切迫症状の大きな要因でもある膣炎。
なぜ妊婦はかかりやすいと言われているのでしょうか?
妊娠中は膣炎にかかりやすい?
妊娠中は膣の自浄能力が弱くなっているため、カンジダやトリコモナスといった感染症を起こしやすくなります。
膣内の細菌感染によって、前期破水や早産の関連も指摘されています。
またカンジダ膣炎は出産時までに治っていないと、分娩時に赤ちゃんに産道感染するリスクがあります。
赤ちゃんへの影響を考えると、カンジタや膣トリコモナス症といった細菌性膣症に感染したくないですが、実は妊娠中によくあることなんだそうです。
膣の自浄作用が低下する
膣内の酸性化により、異常細菌の発育を抑制する環境を作る働きが、妊娠中は低下してしまいます。
膣の自浄作用が弱まるため、平常時に比べて感染症にかかりやすくなります。
身体の抵抗力が低下する
妊娠すると、体の抵抗力や免疫力も弱ります。
すると妊娠前に感染していた菌に、身体が負けてしまうことで後から症状が出てくる場合もあります。
妊娠中の膣炎の感染原因は?
様々な細菌による膣炎がありますが、その感染経路は、ほとんどは不明です。
私たちの身体にもともといる菌(常在菌)や、日常生活をしていく中でも、菌はそこかしこにいます。
そうして四六時中、身体のなかに侵入してきており、それを免疫力で防いでいるから普段は症状が出ていないだけと言えます。
免疫の下がる妊娠中の場合は、基本的には不可抗力とも言えますが、努力できるところもあります。
- 睡眠を十分に取る
- 不摂生を避ける
- 栄養バランスに気を付ける
- 適度な運動を心がける
このようなことで、抵抗力がなるべく落ちないように身体づくりをする事も大切です。
妊娠中の栄養についてはこちら。
妊娠中の膣炎の治療
妊娠中に細菌性膣症によって、子宮頚管炎や羊膜絨毛膜炎を引き起こし、それを原因に流産や早産、破水のリスクが高まるという見方があります。
- 細菌性膣症があると流早産しやすいというデータと、関係がないというデータがある
- 治療することで、早産を予防できたというデータと、有効でなかったというデータがある
このように、妊娠中の細菌性膣症の治療については意見が分かれているところで、投薬による治療を行うリスクと治療しないリスクを天秤にかけ、医師が判断するものになります。
そのため、無自覚な妊婦にスクリーニング検査などは行われていません。
気になる症状があったら、まずは受診!
しかし既に不快な症状が出ている場合など、早期に治療した方が良い症例もあります。
自己判断はせずに、おりものの異常(匂い・色・量)を感じた時はすみやかに受診しましょう。
当然、治療する場合は妊娠中でも有害でない薬を使うことになるので心配はいりません。
シロッカー手術・マクドナルド手術を行う場合、感染菌は厳禁
子宮内に感染菌などがいると、子宮頸管縫縮術の時に赤ちゃんに感染させてしまうリスクがあります。
そのため、まずは膣内にそういった細菌がいないことがマクドナルド手術やシロッカー手術をできる第一条件になっています。
私も入院した初日に、おりもの検査をしていましたが、その検査結果を待つ間も膣の洗浄と、膣剤の投与が続けられていました。
通常は内服薬で治療することが多い細菌性膣症ですが、薬の成分が胎盤を通過して赤ちゃんに影響を与えてしまう可能性があります。
そのため妊娠中の場合は、膣内に直接入れるお薬と、膣を薬剤で洗浄する薬物治療が行われます。
1週間~10日ほどの治療を続けて、症状もなくなり、検査結果に細菌が出なければ無事に終了です!
シロッカー手術・マクドナルド手術のための検査の結果
血液検査と違って院外に依頼するのか、検査結果がわかるまで時間がかかりましたね(^^;
入院時に行ったおりもの検査の結果、「常在菌のみ」という事で一安心!
これで手術を阻む直接の障害はありません。
- 引き続き毎朝の錠剤の膣内挿入と膣洗浄
- ウテメリン点滴と安静生活で張りを抑える
- もう一度おりもの検査をして大丈夫だったら手術
担当医からは、今後について上記のような説明がありました。
ウテメリン点滴についてはこちら。
子宮頸管縫縮術までに気を付けること
看護婦さんからは、以下のことも大事だと言われました。
シャワーで洗う、ビデを使う など(洗いすぎに注意)
排便管理をよくしておく
朝イチの冷水、食物繊維や牛乳の摂取
膣を洗いすぎると逆に自浄作用が弱まってしまうので、蒸れないように清潔に保つことが大事なようです。
便秘に関しては、直腸内の便がたまっていると、手術の妨げとなる場合があります。
また、手術中に直腸内の便が体外に出ることによる汚染の防止と、術後の感染防止のためにも、便秘は改善しておく必要があるようです。
これはシロッカー手術・マクドナルド手術を行うときだけでなく、出産時にも同じことがいえるので、妊娠中の便秘は死活問題と言えます(´-∀-`;)
妊婦の便秘についてはこちら。
管理入院5日めの様子
朝の心音は最高記録というくらい早く2人が見つかり、サクサク健診へ。
心音確認がすぐにできると気分がいいです^^
管理入院生活にもやっと慣れてきました。
子宮頸管無力症でも子宮頸管長が伸びたよ
まずは朝の健診から1日がスタートします。
さして期待せずに診察台に上がると、言われた数字はなんと!
3.9㎝ ‼︎
思わず本当ですかっ?!と聞き返してしまいました(^^;
昨日とは違う女性の先生も、
このままいけるといいですね^^
とニコニコ。
ちなみに今日の先生は直線2点測りタイプ。ほんわか系。
曲線3点測りだった昨日の先生は、キリっと美人系でした。(関係無い)
子宮頸管長についてはこちら。
大部屋に移動
本日ついに大部屋に移る事になってしまいました。
最後の個室でのシャワー終了後、夜ごはん前には移動です。
母に手伝ってもらい、荷物をまとめると、ベットとサイド棚(ミニ冷蔵庫とテレビ付き)ごとの引越しとなります。
ノンストレスの個室よ、さようなら。。。
こんばんは、カーテン1枚のプライバシー空間。。。
大部屋で気になること
静かだと周りの生活音も、自分が出す音も、どっちも気になりますよね(・_・;
ある程度スケジュールは決まっているとは言え、同じ空間に4人の妊婦さんがいるので、看護婦さんも引っ切り無しに来ます。
個室の時は、こっそり?お見舞いのお菓子やパンや果物を間食していたんですが、大部屋だと袋を開ける音の響くこと響くこと(^◇^;)
しかも私は恥ずかしい事にガスが溜まり易く、しょっちゅうオナラが出ちゃうんですが、これがまた気を使います。
もともと無音の生活が好きで、小さな物音や明かりが点くだけで目が覚めてしまうタイプなので、大部屋の夜はキツそうです。
はたから聞いたら、これくらいのこと、どうでもいいっちゃどうでもいい事なんでしょうけど(^_^;)
自由度は断然低いので、長期間入院なんかで積もり積もるとストレスで叫びたくなりそうです。。。
(集団生活できないタイプ)
本日の体調
今日は1日を通して37℃後半。
このままお熱が高くて良いのかなー(^^;
NSTは午前張りなし。夜は弱い張りが一回。
血圧変わらず。心音も無事に確認。
引越しで荷物整理しただけで息切れです(ーー;)
頭痛もひどくて冷えピタでは収まらず、ついにアイスノン借りちゃいました。
枕ほどのアイスノンを額にのせるとずいぶん楽になります。
管理入院も5日目になり、着々とシロッカー手術・マクドナルド手術に向けて進んでいる感じです。
決意を胸に、 アイスノンを枕にしながら目を閉じました。
だがしかし。
向かい奥の方のイビキで寝れません!!
前途多難な大部屋デビューになりそうです( ̄▽ ̄;)
まとめ
- マクドナルド手術・シロッカー手術の前には様々な術前準備があります
- おりもの検査で細菌感染がない事、張りが出ていないこと、便秘に気を付ける事が大切!
- 大部屋ってストレスたまる…
というおはなしでした。
妊娠中に細菌性膣症にかかると、早産や流産のリスクが高まる懸念があります。
少しでも気になること、異変を感じる事(泡状のおりもの、膣のかゆみ、異臭など)があれば、医師の指示に従ってきちんと治療を受けて治すようにしましょう。
簡単とはいえ、外科手術。
マクドナルド手術・シロッカー手術を受けるのも大変なんだなーと思いました。