婦人科系のお話になると基礎体温は重要と聞きます。
しかし実際に妊娠するかどうかでいえば、私のように基礎体温がガタガタで基礎体温が低くても、不妊治療半年で妊娠できる場合もあります。
不妊治療の現場では、基礎体温はどのような意味を持つのでしょうか?
基礎体温を測るメリット、不妊治療との関係を詳しくしらべました。
目次
基礎体温でわかること
基礎体温を測っていると、自分が今「低温期」「高温期」どちらににいるのかがわかります。
排卵が起こると、プロゲステロン(黄体ホルモン)の分泌が始まり、低温期より基礎体温が上昇する高温期に入ります。
高温期は12~14日ほど続きます。
不妊にかかわる基礎体温の変化
①低温期が続く
無排卵月経の疑いがあります。
低温期と高温期の区別がはっきりしていなかったり、高温期と低温期の差が0.3℃以下であったりする場合は、女性ホルモンの分泌が低下して、妊娠するための排卵ができていない可能性があります。
②高温期が短い
黄体機能不全の疑いがあります。
高温期が9日以下と短い場合や,10日以上続かないことが続く場合は、黄体ホルモンの働きが低下して、着床障害(子宮内膜の状態をよくない = 受精卵が着床し辛い環境)を起こしたり、妊娠しても受精卵が育たない可能性があります。
③高温期に体温が下がる
黄体機能不全の疑いがあります。
高温期中にグラフがM字状になって、基礎体温が一時的に下がる場合は、卵巣の働きが悪くなっている可能性があります。
④高温期が長い
排卵を境に低温期と高温期に分かれ、次の月経が始まる頃には体温が下がり始めるため、通常の高温期はおよそ14日程度で終わりますが、16日以上続く場合は妊娠している可能性があります。
基礎体温を測るメリット
- 月経期と排卵日がわかる
- 月経異常などの女性ホルモンの状態がわかる
- 肌トラブルや気分の落ち込みなどの体のリズムがわかる
- むくみやすい・太りやすい時期がわかる
平熱は活動時の体温で、測るタイミングや発熱などで通常1~2℃は変化します。
基礎体温は安静時の体温で、小数点以下2ケタの変化を確認します。
これは、女性ホルモンの変動を確認していて、低温期と高温期では、基礎体温に約0.3~0.5℃前後の差があります。
検温前は動かない、検温中は口で息をしない、などその他の条件をできるだけ揃えて、毎朝同じ状態の女性ホルモンを観測する必要があります。
そして妊娠時には妊娠を継続させるためのホルモンが体温を上昇させたまま保つ働きをするので、基礎体温をつけていると、おおよそ妊娠できたかどうかが自分でも把握できるようになるのが利点と言えます。
基礎体温を測るのにオススメなアプリと体温計
基礎体温アプリ①カラダからだ
★iOS対応
こちらはなんと「病院とつながることができる」妊活・不妊治療支援アプリ!
記録したデータを「カラダからだ」導入済みのクリニックと共有できるので、医師と簡単に共有し診療に役立てることができます。
ついにここまで来たのか。。。と思わせるアプリ。
基礎体温アプリ②ペアリズムW (女性用)
★Android対応
ペアリズムは、カップルおよび夫婦のための生理日予測&共有アプリです。
生理日、排卵日、妊娠可能性などを夫婦で共有できるので、不妊治療中にはぴったりのアプリですね^^
ペアリズムMという男性用アプリもあるので、パートナーと一緒に始めてみてはどうでしょうか?
基礎体温アプリ③ルナルナ体温ノート
★Android/iOS対応
基礎体温アプリと言えばコレ!
既にやってらっしゃる方も多いのでは。
基礎体温や生理日を記録して、排卵日など妊娠しやすいタイミングや、自分の体調のリズムを知ることができます。
「ルナルナ メディコ」という病院とつながるサービスも新たに始まったそうなのでチェックしてみてください(^▽^)/
基礎体温アプリ④女子カレLOVABLE
★Android/iOS対応
生理日・排卵日予測や基礎体温はおまけかな、というくらい多機能なカレンダーアプリです。
- スケジュール管理
- 体重記録
- 占い
- 心理テスト
- 女性特有の病気や健康のコラム
- 恋愛、美容、ダイエットのコラム
基礎体温アプリ⑤楽天キレイドナビ
★Android/iOS対応
楽天キレイドナビは、スマホ用の婦人体温計と連動しているので管理が簡単なのが魅力。
基礎体温をラクラク簡単に、楽しみながら続けられるように考えられた管理アプリです。
基礎体温を測るのにオススメな体温計
このような便利アプリと連動しているのが、TDKの婦人用電子体温計。
シンプル操作で簡単にデータ転送ができます。
こんなのを持っていたら私も続けられていたかもしれません(笑)
約40秒でスピード測定!制度も抜群です
TDK婦人用電子体温計【スマホ転送機能付き、ルナルナ・キレイドナビ・ペアリズム・女子カレLOVABLE対応】
サイズも小さくてデザインも上品で可愛いし、ケースも付いているので収納もできて助かっています。
値段も安めなので、妊活などで基礎体温を付け始めようとする人には手頃でピッタリの製品だと思います。
個人的には購入の満足度が高く、オススメできます。
アプリはAndroidのペアリズムを使っています。
たまに忙しくて転送できなくても、一週間分くらいまではまとめて一括転送もできるので困ることはありません。
こちらは携帯・保管に便利な衛生的な収納ケース付きで、TDKオリジナルアプリ以外にも対応アプリが色々と選べるのが魅力です。
(上記で紹介した ルナルナ体温ノート、楽 天キレイドナビ、ペアリズム、女子カレLOVABLE、カラダからだ の全てに対応)
体温計本体に7回分の検温データを保存してくれるので、朝の忙しい時間に記録できなくても、まとめてスマホアプリに転送ができちゃいます。
メーカーの公式アプリはこちら➡TDK BBT App
★Android/iOS 対応
専用の電子体温計(HT-201)で計測した基礎体温をアプリに送信すると、自動的にグラフ形式に変換されて、簡単に記録することができます。
シンプルなので使いやすいアプリ。
どうせ続けるなら、こういったアプリ連動の簡単体温計を使って、ストレスを極限に減らしたいですね(*´ω`*)
不妊治療と基礎体温
そんなこんなで便利になってきた基礎体温用の体温計やアプリですが。
ちなみに皆さまの通っているクリニックでは、基礎体温を推奨していますか?
私が通っていたクリニックでは、不妊治療中の基礎体温は重視されていませんでした。
不妊治療に基礎体温は不要説
先に言っておきます。
現代の検査、治療を行なっていく上では、基礎体温は必須ではありません!!(中略)
病院にかかっていない 間に自分の体をまずチェックしたいと思う方はまず測ればいいと思いますが、現代の不妊治療を行う医師にとっては基礎体温によって治療方針が決定されることなどはありません。(中略)
基礎体温でよく目にする、
・排卵しているかこれでわかります。
・ガクンと下がった日が妊娠可能日
などという文言には注意してください。
根拠のない俗説です。
このように、不妊治療では基礎体温は必ずしも必要ではないようです。
実際の排卵と体温上昇は、3日くらいズレが出る事もよくあるようで、あくまで「目安」で「曖昧なもの」と言えます。
実際、タイミング法でも基礎体温の変化だけを観察して結果を出すのは難しく、通院しながらホルモン検査で医師の指示のあったタイミングで行う方が成功率も高くなりますよね。
基礎体温は不正確?
基礎体温というのは、寝起きの安静時に口腔内体温を計ったものですが、
- 部屋の冷暖房
- 眠りの深さ
- 夜中トイレに立った
- 布団をかぶっていた
- 口をあいていた
- 鼻がつまっていた
等々、些細なことでも変化します。
もちろん常にきれいに相になっていて、参考になる方もいるとは思いますが、不妊の投薬や低体温に悩んでいると、基礎体温に影響が出て安定しないことも考えられます。
また基礎体温が高温になっても、排卵していないこともよくあります。
逆に、基礎体温がうまく二相に分かれて測れなくても、妊娠する場合は普通にあるそうです。
日本は不妊治療の正しい知識が浸透していない
出産率が低い理由として、同記事では、一般的に不妊治療の厳しい現実や正しい知識が伝わっていないためだと指摘されています。
そして「正しい知識」のひとつとして、基礎体温のことがふれられていました。
Q1:排卵日を知るために、基礎体温は毎日欠かさず測るべきだ → ×
A:ネットにも多くの本にも「排卵しているかどうかわかる方法」と書かれている基礎体温計測ですが、生殖補助医療の現場から見れば、かなり当てにならないものなのです。
「ガクンと下がった日が妊娠可能日」「大きく下がる月は妊娠しやすい」などさまざまな俗説もありますが、いずれも根拠はありません。(中略)
もともと基礎体温というものは、黄体ホルモンによるわずかな体温の差を感知するもので、日常の活動のほうが大きな体温変化をもたらします。
起き上がらずとも、少しでも身体を動かせば変わってしまうくらい微妙なものです。
出生率の高い海外では、不妊治療に基礎体温は重要視されておらず、海外の不妊治療関連学会などでは、今となっては基礎体温の話はほとんど出てこないそうです。
このように不妊治療の現場では、基礎体温を測り続けることで結果が改善すわけではなく、場合によっては負担になることも考えて、「特につける必要なない」と考える医師もいるようです。
不妊治療中に基礎体温はつけませんでした
ストレスや飲酒などでも簡単に影響されるという基礎体温。
下がるたびに排卵かと思うのも、高温期が続いてると期待してダメだった時も、「不確かな情報」で心が乱されるくらいならやらなくてもいいと思います。
もともと初日に「測らなくていいよー」と言われていたこともあって、豆腐メンタルな私は余計なストレスを溜めるのも嫌だったので、胚移植後も個人的に計ることもしていません。
不妊治療初日の様子はこちら。
これは性格によるので、自己管理をきっちりしたい方は良いかと思います。
ただそのことでストレスを感じているくらいなのであれば、必ずしも「基礎体温つけなければならない」という強迫観念は必要ないかな〜という感想です。
クリニックに通う前に基礎体温をつけるのはアリ
ただ、まだ不妊治療を始める前で、クリニックに通っていない場合は、まず自分の体調やホルモンの状態を把握するためにもしばらく続けてみるのはいいと思います。
基礎体温は不妊検査・治療を進めていく上では、補助的になものになるかもしれませんが、得られる情報も多くあります。
初めての受診の時に、この基礎体温表を2~3ヶ月間つけて持参すると、医師に現状を伝えるのに最適なので、診察をはかどらせるためにも、基礎体温を持ってくるように明記している病院も多いです。
本格的な治療を始めると通院回数が多くなり、血液検査でしょっちゅうホルモン値を測ることになるので、その場合は無理せず、性格に合う方のみ継続でいいと思います^^
ズボラな私は毎朝、身体を動かす前に測るという行為だけでも面倒だったので、クリニックに通い始めてからはやめてしまいましたが、特に問題ありませんでした。
簡単に測れる体温計を買って、ストレスレスで続けられるならアリですね!
10秒予測検温で専用アプリと連動OK!
検温もアプリへの転送も簡単です。
本体もコンパクトで可愛いし持ち運びにも便利。
購入して良かったです!
まとめ
- 基礎体温は「平常時」に自分の体調のサイクルを知るにあたって有効
- 定期的な通院が必要な不妊治療を本格的に始めた場合、必ずしも必要なものではない
- 補助的に自分で体調管理をしたい場合は継続、基礎体温に振り回されてストレスがたまる場合はやめてOK!
というおはなしでした。
自分が高温期に入った・低温期に入ったと、きちんと把握されてる方は尊敬します。。。
昔から女性ホルモンをないがしろにしてきた経歴がある私は、不妊治療中に生まれ変わることもなく、現代の治療技術に丸投げしてしまいました(´-∀-`;)
今はアプリで簡単に管理できたり、短時間で測れる体温計もあるので、そこまで労力ではないのかな。
でも確実な検査の前に「今回はいけそう」「今回も駄目そう」とか分かってしまうなんて、想像するだけで胃がキリキリしちゃいます。
で、実際の結果とぴったり一致するかというと、そーでもないという精神クラッシャーっぷりに耐えられそうな気がしません(^^;
ただでさえストレスの多い不妊治療。
少しでも負担になっているのなら、基礎体温をいったんお休みするのも良いかもしれませんね。